Category: 豆知識

HPLCで使用するカラムの紹介~PFPカラム~

残留農薬を試験するにあたり、多くの物質において、液体クロマトグラフ(LC)を使用する。厚生労働省HP※に掲載されている“食品に残留する農薬、飼料添加物又は動物用医薬品の成分である物質の試験法”には、一部の個別試験法を除いて、LCで使用するカラムとしてオクタデシルシリル化シリカゲルカラム(C18カラム)が採用されている。C18カラムの保持が弱い物質に対しては誘導体化反応やイオンペア条件により間接的にC18カラムに保持させる条件もあるが、これらの物質はHILIC条件による測定により、より高感度に測定できる場合がある。特にイオンペア条件は、カラムや質量分析計への負担も大きく、当財団においてもHILIC条件の導入を進めてきた。他にも、メーカー違い、ポリマーベースカラムやエンドキャップの仕様などに由来する性能差を利用して、物質ごとに特定のC18カラムを使用するようになった。LC条件を複数持つことで妨害ピーク等の回避能力は高まったが、カラムの付け替え頻度は多くなった。現在では、多くの物質は汎用C18カラムで夜間測定し、日中に別のC18カラムやHILICカラムに付け替えて測定している。こうした状況において、重宝するようになってきたカラムにペンタフルオロフェニルカラム(PFPカラム)がある。PFPカラムは、塩基性化合物の保持が強く、高極性化合物も保持できうる上、逆相系でも使用できる。これにより、日中に都度カラムを付け替えていた極性の高い物質と、C18カラムで測定する物質をPFPカラムのみで夜間に纏めて測定できる可能性が見られた。本稿では、このように試験性能にも作業効率にも寄与しているPFPカラムについて紹介する。

カルシウムについて

カルシウム(calcium)は、原子番号20、元素記号Ca、アルカリ土類金属の一つである。ヒトの体重の1~2%を占め、そのうち99%は骨及び歯に存在し、骨の主要構成要素の一つである。組織内には微量しか存在しないが、細胞の多くの働きや活性化に必須の成分である。また、カルシウムは、血液の凝固に関与しており、血漿中の濃度は一定に保たれている。成長期にカルシウムが不足すると成長が抑制され、成長後不足すると骨がもろくなるため全てのヒトにおいて必須性が認められているミネラルの一種である1)。

ヒスタミンについて

ヒスタミンは、主に赤身魚を取り扱う際に、室温で保管する・加工する等、不適切な管理を行った結果、細菌により生成される、アレルギー様の食中毒の原因物質として知られている。

残留農薬分析におけるカカオ豆の検査部位について

食品中の残留農薬分析は、食品ごとに検査部位が規定されている。残留基準値と比較する分析値は、規定された検査部位を試料として分析した値でなければならないため、検査部位の確認は非常に重要である。平成30年9月に残留農薬分析におけるカカオ豆の検査部位が改正された。本稿では、残留農薬分析におけるカカオ豆の検査部位について説明する。

2,4,6-トリクロロアニソール前駆体としての2,4,6-トリクロロフェノール

食品の、いわゆる“異臭”といわれるにおいのひとつとして、かび様のにおい(かび臭)が挙げられる。かび臭の原因物質には様々なものがあるが、中でも、2,4,6-トリクロロアニソール(2,4,6-TCA)は、においの閾値(人がにおいを感じることのできる最小量)が非常に小さいため、異臭の原因物質になることが多い。過去に2,4,6-TCAを含む、ペンタクロロアニソールや2,3,4,6-テトラクロロアニソールなどのクロロアニソール類が、鶏小屋のおがくずに認められ、また鶏肉や卵の異臭を引き起こしていることが明らかにされた*1*2。2,4,6-トリクロロフェノール(2,4,6-TCP)は2,4,6-TCAの前駆体としてよく知られており、2,4,6-TCP存在下で、ある種の微生物が2,4,6-TCPをメチル化し、2,4,6-TCAが生成するといわれている*3。2,4,6-TCA は食品のかび臭汚染の原因物質となることから、汚染対策のための様々な取り組みがなされている。2,4,6-TCAの生成が2,4,6-TCPに起因することを考えると、2,4,6-TCPについて知ることは重要である。今回は2,4,6-TCAの前駆体としての2,4,6-TCPについて解説する。

ピペットの性能

弊所のメールマガジン 2017年8月号(SUNATEC e-Magazine vol.137)の豆知識「試験に使用する器具の選定 」では、器具の選定の大切さに触れたが、その中で全量ピペットとピストン式ピペットの性能比較を紹介した。ピストン式ピペットは全量ピペットに比べて使用が容易であり、手早く分取できるため、作業効率面でも是非使用したいところである。そこで、実際にどの程度の差が生じるのか、簡易的な方法ではあるが比較試験をしたのでその結果を紹介する。

大豆イソフラボンについて

大豆イソフラボンは、特に大豆の胚芽(胚軸)に多く含まれているフラボノイドの一種であり、その化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)に似ているため、植物性エストロゲンとも呼ばれている。大豆に含まれるたんぱく質、ミネラル等とは異なり、ヒトの体に必須の栄養素とはされていないが、エストロゲン受容体(エストロゲンレセプター)に結合することから、種々の生体作用を発揮することが知られ、注目されている成分である。大豆イソフラボンは、大豆を使った加工食品のほとんどに含まれているが、原料の大豆の種類や食品の製造方法によって含有量は異なる。

カリウムについて

カリウムは野菜類、果実類をはじめ、広く食品に含まれており、私たちの食生活に非常に関わりがあるミネラルの一種である。カリウムは、ナトリウムとともに細胞の浸透圧を一定に保つ働きなどがあり、私たちの生命維持活動の上で重要な役割を担っている。本稿では、カリウムの特徴と分析方法について解説する。

食品、添加物等の規格基準に定めるサルモネラ属菌の試験法について

昭和34年厚生省告示第370号「食品、添加物等の規格基準」の食肉製品のうち、非加熱食肉製品、特定加熱食肉製品及び加熱食肉製品(但し、加熱殺菌した後容器包装に入れたもの)、並びに食鳥卵(但し、鶏の液卵を殺菌したもの)の成分規格としてサルモネラ属菌の規格が設定されている。これまでサルモネラ属菌の試験法は、食肉製品については平成5年3月17日付け厚生省生活衛生局長通知「衛乳第54号」、食鳥卵(殺菌液卵)については平成10年11月25日付け厚生省生活衛生局長通知「生衛発第1674号」でそれぞれ定められていたが、平成27年7月29日付け厚生労働省通知「食安発0729号第4号」で黄色ブドウ球菌の試験法と合わせて改正された。

食品の凍結粉砕法による試料調製

市場では多種多様な食品が開発製造され、理化学検査に用いるための試料調製において、通常の粉砕方法では均質化が困難な食品がある。今回は、そのような食品を均質化する方法の一つである凍結粉砕法について紹介する。