Category: 豆知識

食品表示基準の改正  ~ビタミンB群の試験方法に新設された高速液体クロマトグラフ法について~

2025年3月28日に食品表示基準が改正された。従来、一部のビタミンB群(ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン)について食品表示基準における公定法として微生物学的定量法が採用されていた。今回の改正により、ビタミンB6、ビタミンB12、パントテン酸の3成分について高速液体クロマトグラフ法が新設された。本稿では微生物学的定量法、高速液体クロマトグラフ法それぞれの特徴及び新設された試験法の一例としてパントテン酸の高速液体クロマトグラフ法について紹介する。

PFASの規制動向と分析法について

PFAS(Per- and Polyfluoroalkyl Substances)とは、主に炭素とフッ素からなる、ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物の総称であり、1万種類以上存在するとされている。PFASは、耐熱性、撥水性、撥油性、耐薬品性に優れ、食品の保存容器や調理器具、半導体製品、金属メッキなど、食品関連分野に限らず幅広い用途で使用されてきた。

pHメーター用ガラス電極に関わる法規制について

計量法(平成4年5月20日法律第51号)は、取引や証明に用いる単位や計量器などについて定めている。この法律は、適正かつ合理的な計量制度を確立することにより、経済の発展や、国民生活の安定・消費者利益の保護など文化の向上に寄与している。

続 微生物検査の基礎教育

新人が入社してから2か月が経ち、本格的に検査業務に取り組み始めた頃ではないだろうか。前回(2025年3月号)の「微生物検査の基礎教育」では、微生物検査とは何か、どのような検査工程を行うのかについて微生物の取り扱い方や操作の注意点を交えながら解説した。本稿は、その続編として、結果の確認と得られた結果に対する解釈について、前回同様に新人の視点から解説する。

食品の品質管理における職場学習 ~資格検定から見えてきたこと~

これまでに受講された方の所属を業種別に整理したところ、食品製造業に従事される方が全体の80%程度を占めていることが明らかになった。食品製造業の中では健康食品、総合食品、パン・菓子類、調味料などといった比較的加工度の高い食品を製造している企業が多い傾向にあるものの、素材や製粉、農畜産品メーカーまで幅広い業種の方に受講いただいている。さらに、食品製造業だけはなく、商社やコンサルティング、機器メーカー、人材派遣会社に至るまで様々な業界の方に受講いただいていることがわかった。(図1)

食品分析の試料調製で用いられる縮分方法について

食品分析に供する試料は数グラム程度であるが、それは試料全体を代表するものでなくてはならない。すべてを調製器具で均質化できれば理想的であるが、ラボレベルでは最大で1,000g程度までであり、操作のしやすさを考慮すると100~500g程度が適量である。また、試料の一部を均質化せずに残したい場合もあるため全体を代表するように試料を分割し、一部を採取する手法として縮分が用いられる。

微生物検査の基礎教育

今年も3月となり、4月から新人を迎える企業も多数あるだろう。微生物検査について全く知識、経験がない方、また、学生実験などで微生物を扱ったことがある方であっても、仕事として微生物検査を行うことは全てが新しいと感じるであろう。逆に、新人を迎える立場の方にとっても何をポイントにして教育すべきか悩むことも多々あるのではないだろうか。そこで、本稿では弊財団の微生物検査の習得の流れについて、新人が知りたいと感じるポイントを交えながら、新人の視点から解説する。

食品中のリンについて

体内に必要な無機質(ミネラル)のことを必須ミネラルといい、必要な量により多量ミネラルと微量ミネラルに分けられます。ミネラルは生体組織の構成や生理機能の維持・調節に関与していますが、人間の体では作ることが出来ないため食物などから摂取する必要があります。不足すると欠乏症を引き起こす可能性がありますが、過剰な摂取によっても健康を害する恐れがありバランスよく摂取することが重要です。今回は多量ミネラルの1種であるリンについて紹介します。

コレステロールについて

コレステロールは人間など高等動物の細胞に存在する脂質であり、細胞膜・ホルモン・胆汁酸を作る材料となる。また生体膜の常在成分であり、生体膜の流動性や硬さを調節するなど重要な役割を果たしている1)。コレステロールの構造式を図1に示す。

豆知識『固相マイクロ抽出(SPME)法による異臭分析』

食品事業者にとって、神経質にならざるを得ない問題の一つに異臭問題がある。異臭物質は、一般的に閾値(においを感じる最低濃度)が極端に低いものがあるため、微量でも異臭を引き起こすことがある。そのため、食品中に含まれる微量な異臭物質を分析することが求められ、これが異臭分析の難しさの一因となっている。